犬を飼う場合、定期的な手入れは欠かせません。
お家シャンプーだけでトリミングサロンに行っていないという場合に気をつけていただきたいのが、狼爪(ろうそう)の爪切りと肛門腺絞りです。
「知っているよ」、「やってるよ」という方は、もうこれ以上読み進める必要はありません(笑)
「肛門腺絞りって何?」と思った方は、次回のシャンプーから肛門腺絞りを行ってください。
肛門腺とは、肛門から出る臭い分泌物のことです。肛門の両側辺りにある肛門嚢(こうもんのう)という袋に肛門腺が貯まっています。
肛門腺は排便時に便と一緒に排出されて、便の匂い付けの役割があります。
匂い付けすることは、テリトリーの管理や個体識別に役立ちます。
そのため、肛門腺の匂いや分泌物の粘度などはその犬ごとに違いがあります。
肛門腺が自然に排出できる犬は、肛門腺を絞る必要はありませんが、
自然に排出できず、溜まっていく犬もいます。
肛門腺が溜まりやすい、排出しにくい犬は肛門腺を人間が絞って出してあげる必要があります。
溜まりに溜まった肛門腺は、皮膚を突き破って出てきます。
この状態を「肛門腺破裂」と言い、動物病院での治療が必要となります。
肛門腺破裂を予防するために、シャンプー時に毎回肛門腺絞りを行うことをお勧めします。
シャンプー時に行うのは、肛門腺がとても臭いからです。シャンプー時以外でも肛門腺は絞れますが、臭いので気を付けて下さい。
もう1点は、狼爪の爪切りです。
狼爪とは、5本目の爪で親指のポジションにあたります。
これも犬により在ったり無かったりしますので、うちの仔あるのかな?
狼爪ってこれのこと?とよく分からない場合は、獣医師やトリマーなどに確認してもらうといいでしょう。
地面に接している4本の爪と違い、高い位置にあります。
そのためよく散歩に行く犬の場合、アスファルトに爪が削られるので爪切りをする必要がないのですが、狼爪だけは削れないので、狼爪は定期的に切る必要があります。
狼爪を切らずに放置しておくと、伸びに伸びた爪が肉に食い込みます。炎症し、皮膚を突き破り出血する場合は、動物病院で治療してもらう必要があります。
家でシャンプーする場合、爪切り、足裏の毛を整える、耳掃除、肛門腺絞りもワンセットで行うようにしましょう。でも毎回やるのは面倒だという方にお勧めな提案があります。
それは、お家シャンプーとトリミングサロンを交互に行うことです。
トリミングサロンでは、トリマーさんが爪切り、足周り・足裏の毛をカットして整える、耳掃除、肛門腺絞りと、丸っと手入れしてくれます。
もしくは、シャンプーとシャンプー後の耳掃除は家で。
爪切りと肛門腺絞りはトリミングサロンでやってもらうという具合に、使い分けてもいいかもしれません。
シャンプーなどの手入れも、犬をキレイにするだけではなく、健康管理のためでもあります。
小さなケアの積み重ねが病気の予防になります。
無理せず時々はトリマーさんを頼ったりしつつ、楽しみながらお手入れしてくださいね。
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