犬の訓練でなにより大切なことは、基本(基礎訓練)です。
基礎訓練の内容は(トレーナーにより変わるかもしれませんが)、
オスワリ・フセ・マテ・ツケ(人のペースに合わせて歩くこと)です。
犬との生活で困り事が出てくる場合、何かちょっとした生活の変化が原因の場合が多いと感じます。
例えば、季節の変わり目です。
夏エアコンをつけることで窓を閉めっぱなしにしていたのが朝夕は涼しくなり、窓を開けることが増えます。そうすると外の物音が聞こえるようになり、犬が吠えることが増えたりします。
ちょっと前だと、雨が続き散歩に行く機会が減った時期がありました。
運動不足により犬が夜中に吠えるようになったり、イタズラや噛み癖が多くなったなどの声を聞きます。
これから気を付けなくてはいけないのは、夏休み明けです。
今までずっと一緒にいた家族がいなくなり、独りで留守番させられることでのストレスです。
今までも留守番する生活はしていたので2・3日~1週間ぐらいで留守番生活も平気になるとは思うのですが、通常生活に戻るまでに飼い主への依存が強くなったり、下痢や食欲減退などの体調を崩す、無駄吠えが多くなるなどの問題が出てくる場合があります。
そんな時に大切な心構えとして、飼い主が動揺しないことです。
犬に何かしら変化があったとしても、変化を受けとめ冷静に対処することが大切です。
飼主が犬の変化に戸惑い、過剰な心配をすると、犬ももっと不安になってしまいます。
犬を心配する気持ちは大切ですが、そこは自分の胸に閉まっておいて下さい。
犬への接し方はいつもどおりにすることで、犬も過度に不安にならずに済みます。
そして、さらに大切なことは、「基本に戻る」です。
「基本(基礎訓練)なんてうちの仔とっくに出来てるよ」と思われるかもしれませんが、この「出来てるよ」に油断してませんか?
出来てるから、犬に号令を出すのはごはんの時ぐらい、
しかも「オスワリ→オテ→オカワリ→フセ→マテ」等の一連の流れでこなしてはいませんか?
基礎訓練は、号令の練習だけではなく、主従関係の構築にもなっているのです。
犬が問題を起こすのは、飼い主と犬との主従関係が不安定になっていることが原因の一つでもあります。
長い付き合いのうちに、うちの仔いい仔だからと、なぁなぁな関係になってはいないでしょうか?(実は、私の愛犬たちは若干なぁなぁな扱いになってます・・・)
号令を出して無視されてもまぁいいかになっていませんか?
この関係性では号令を出しても、犬の耳に届きません(意図的に無視する、指示に従わない)。
犬の耳に届かないから、飼い主がどんなに犬を落ち着かせようと指示を出しても犬に響きません。
そこで、コツコツと基本に戻って、意識して号令の練習をしてみて下さい。
飼い主が号令を出す、それに従うということを繰り返すことで、犬が飼い主の指示を聞こうと聞く耳が作られます。訓練を通して犬とのスキンシップにもなり、犬が安心感を覚えます。
安定した関係に戻ると、飼い主への信頼度が増え、指示を聞く耳ができるので号令への反応も早くなります。
でも、忙しくてトレーニングする時間ないよと思われるかもしれませんが、
日常生活にちょっとだけトレーニングを意識して実践してもらうだけでも違います。
例えば、
・ご飯タイムを今までのように流れ(例:オスワリ→オテ→オカワリ→フセ→マテ)でやるのではなく、オスワリ・マテだけやってみるなど、内容を変えてみる。
・サークルから出すときは、オスワリさせてから出す
・おはよう、ただいまのあいさつの前にオスワリをさせる
など、日常生活に少しだけ意識して号令を出すようにするだけでも違いが出てきます。
困ったことが出てきたら、一度基本に戻ってみて下さい。以外にうまくいきます。
とりあえず、号令の練習してみようかな、から解決の糸口が見えてくることもあるので、
とりあえずやってみて下さい。
「困ったら基本に戻る」です!!
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