ズーノーシス(Zoonosis)とは、
人から動物、動物から人に感染する人と動物共通の感染症の総称です。
人獣共通感染症、人畜共通感染症ともいいます。
ちなみに厚労省は、「動物由来感染症」と呼んでいるようです。
「人の健康問題という観点に立ってあえて人獣共通感染症のことを「動物由来感染症」という言葉を使っています。」だそうです。
(↑私は、この動物由来感染症を見た時、えっ人獣共通感染症との違いは?と混乱し、調べてしまいました。
分かりやすくしようとした結果、一部の人を混乱させるというお役所ならではですね(皮肉)ちなみに、私も分かりやすく説明しようとした結果、長すぎて逆に分かりにくくなることは多々ありますが・・・)
人獣共通感染症でメジャーなのは、狂犬病ではないでしょうか?
感染すれば致死率100%と恐ろしい病気ですが、事前のワクチン接種や狂犬病ウイルスに暴露後速やかに治療することで防ぐことができます。
現在の日本での発症は0ですが、それでも毎年狂犬病ワクチン接種は法律で定められているほど警戒されている病気です。そして、海外では狂犬病により亡くなる方は大勢います。
他にも、パスツレラ症、猫ひっかき病、回虫症、重症熱性血小板減少症(SFTS)、エキノコックス症などなど。
ペット(犬・猫・鳥・ハムスターなどの小動物・馬・羊・ヤギ・ブタ・サルなど)からや、それ以外の感染源(土、蚊、ダニ、ネズミ、食べ物など)で感染する可能性はありますが、手洗いなどの基本的なことで予防できるものもありますので、むやみに恐れずに知識の片隅に入れておくぐらいでいいかと思います。
妊婦さんや免疫力の下がったお年寄りの方、小さい子供さんのいる家庭はペットとの接し方に気を付けた方がいいことがあります。
猫から人へのトキソプラズマ症
猫と一緒に暮らしている妊婦さんは気にかけておいた方がいい病気です。
未感染の妊婦さんがトキソプラズマに感染すると、流産や、トキソブラズマが胎児へと移行し先天性トキソプラズマ症となることがあります。視力障害や遅発性障害などをおこします。
感染経路は、トキソプラズマ原虫の終宿主であるネコ科動物の糞と一緒に排出されたトキソプラズマの卵が口に入ることで感染します。
他にも猫の糞によって汚染された土や、生肉や加熱処理の不十分な肉(馬刺、鳥刺、鹿刺、レアステーキなど)にトキソプラズマが付着している恐れがあります。十分に加熱していない肉や生肉を食べることの多いフランス人の約85%がトキソプラズマに感染しているそうです。日本人は10%だそうです。感染しても無症状または軽い発熱や筋肉痛がみられます。一度感染すると免疫機能が一生続くので再感染することはありません。猫もトキソプラズマ原虫の卵を排泄するのは、初感染してから数週間ほどの期間だけです。
完全家猫さんか、トキソプラズマに感染済みの猫と妊婦さんなら心配は無用です。
気を付ける点は、
・妊婦さんがトキソプラズマに未感染であること
・猫も未感染で、外にも出かけてしまうこと
・十分に加熱していない肉や生肉を食べること(人も猫も)
・野良猫が立ち寄りそうなベランダのプランターや土いじりに気を付けること
オウム(鳥類)から感染するオウム病
症状は、悪寒を伴う高熱、筋肉痛、咳や粘膜性痰などで、感染した妊婦さんが重症化し胎児とともに死亡した事例もあります。
オウム病クラミジアに感染した鳥の排泄物が乾燥して吸入することで感染します。稀に口移しや咬まれて感染することもあります。
オウム・インコ類で60%、ドバトは20%程度保菌しています。ほとんどの鳥が不顕性感染です。保菌鳥は輸送などのストレスにより発症し、発病から回復しキャリアになった鳥類や無症状や症状の出た鳥が病原体を排泄します。羽を膨らませる、元気消失、下痢便などがおこり、治療が遅れれば死に至ります。急性例では症状に気付かないまま急死することもあります。
免疫の弱い妊婦さんは気を付けてお世話するか他の人に代わってもらうのがいいでしょう。
ミドリガメ(爬虫類)からサルモネラ症
小さい子供やお年寄りなど免疫力の弱い人は注意が必要です。
汚染された肉や卵による食中毒の原因としてよく知られているサルモネラ菌ですが、ミドリガメやイグアナなどの爬虫類は腸内に常在していることが多いです。
症状は、下痢、発熱、腹痛で激しい下痢による脱水のため重症化する場合もあります。
感染経路は、ミドリガメに触る、飼育容器を清掃する際にサルモネラ菌が付着して口に入ることで感染します。子供は無意識に手を口に持っていくことが多いので要注意です。
気を付ける点は
・ミドリガメに触ったら手を洗う
・飼育容器を清掃したら手を洗う
基本の手洗いをしっかりしたり、心配な時期はお世話を代わってもらうなどすれば感染は防げますのでむやみに恐れずペットと向き合って楽しい日常を送っていきましょう。
0コメント