アニマルホーダーとは、繁殖可能な年齢の愛犬または愛猫を避妊・去勢手術をしないままつがいで飼育した結果、子供が産まれるもその後も避妊・去勢手術する、子供を里親に出すなどの適正な管理を行わずに飼育した結果、親も子供も次々と繁殖を繰り返し、あっというまに管理可能な限度数を超えて飼育崩壊になるもさらにそのまま飼い続ける人のことだと私は解釈しています。
アニマルホーダーと聞いて、何それ?初めて聞いた!という方が多ければいい世の中になってきた証拠かもしれません。
しかし、残念ながら表にでていないだけでいるところにはいるようです。
最近でもビックリするニュースがありました。
ダックスを50匹以上遺棄したとして北九州市に住む40代の夫婦が送検されました。
さかのぼること20年。ダックス1頭だったのが結婚を期にさらにダックスを迎い入れてからのあれよあれよという間に多頭飼育。
アパートの一室で夫婦と犬たちがギュウギュウの暮らし。近所からはたびたび悪臭や騒音などの苦情も。
5月にエアコンが壊れたことでこの暮らしに限界が訪れる。窓を閉め切った状態で50匹以上の犬がいたら蒸し風呂状態でとても耐えられない。そして犬たちを捨てることを決意する。夫婦は人気のない側道や公園に次々と捨てたそう。
その後、ダックスを見た目撃者がSNSなどで拡散し、事件が発覚。
57匹は警察に保護され、その57匹は里親の元で新しい生活を始めたとのことです。
この事件以外にも、群馬県では170匹ほどの猫の多頭飼育崩壊がありました。
一軒家に独り暮らしの60代の男性で、遅くとも2013年には飼い始めたとみられます。
体調を崩し猫たちの世話ができなくなり、別居の親族が民間の保護団体に連絡したことで発覚しました。
その団体は猫たちの避妊去勢手術を施し、里親に出せる猫は複数の団体が手分けして保護し譲渡を行い、飼主が退院しお世話できるようになるまでボランティアで世話をするそうです。
群馬県でもう一件事案を紹介。
60代男性が犬約30頭を劣悪な環境で飼育したことは虐待に当たるとして動物愛護違反で逮捕されました。
山中の敷地にフェンスを設け、犬たちを放し飼いで飼育。病気やケガの犬に適切な保護をしないで放置したり、犬の死骸を放置したまま飼育し続ける状態でした。
この男性は2年ほど前から市内の別の場所で犬を飼育していたそうですが、犬が逃げたなどの通報があり警察の指導が入っている。その後飼育場所を今の場所に移したそう。
アニマルホーダーになる人はなぜ飼育崩壊する前に対処することができなかったのかと理解に苦しみますが、愛犬・愛猫が好きなどこにでもいる一般常識のある普通の人です。
動物を虐待してやろうとか思って飼育したわけではなく愛情はあるのです。ただ愛情はあるけど、誤った飼育をし続けてしまったことが問題ではあるのですが。
でも、ふと思うのです。人間間違うことが多いし、適正な判断が出来ないことだってある。動物(愛護)に携わる人なら避妊・去勢の必要性はこういった例を見ているのもあり、痛いほど重要視しています。
私は避妊・去勢をしないと大変なことになると知っていたから愛犬と愛猫にはまったく申し訳ないとも思わずにサクッと手術をしてもらいました。
でも去勢・避妊手術にどうしても抵抗がある方もいらっしゃいますし、さらに20年前の犬猫の知識や考え方は今思えばヒドイものでした。
もし、ダックスの夫婦が2022年の今に犬を飼い始めたのであれば、このような結末になっていなかったかもしれません。
高齢の方も昔の飼い方から今の飼い方や考え方にアップデートできていれば、犬猫の飼育に熟知した他者との繋がりがあれば崩壊を防げたかもしれません。
こういったことは、何かのきっかけで誰にでも起こりうることなんだと思います。
そうならないために、普段から自分の考えに凝り固まって意固地にならないように、
人に頼るところは頼って、素直にアドバイスを聞ける柔軟性を持ったいい大人?老人になりたいと思うのでした。
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