災害救助犬(レスキュードッグ)は、地震や台風、土砂崩れなどの災害時に、
建物の倒壊等でガレキの下などに生き埋めになり、目視では発見できない状態にある救護者を、
犬の優れた嗅覚で迅速に探し出すために特別な訓練をした犬のことです。
警察犬は特定の人(容疑者等)を探すため原臭(その人の匂いのついたもの(足跡、落し物等))を頼りに追跡します。
災害救助犬の場合は、空気中に漂う生きた人の匂い(タンパク質などを含んだストレス臭など)を
見つけ、救助を待つ人がいる場所まで探し当てるように訓練されています。
2~3頭の災害救助犬でチームを作り交代で捜索します。
1頭の捜索時間は、集中力が続く20~30分程度で、他の犬が捜索している間に休憩し、
連続して4時間ぐらいの捜索が可能だそうです。
空気中の匂いから人間の匂いを探すため、捜索活動は天候の影響に左右されるところがあります。
風向きも重要で、風のない広い場所だと10mぐらいまで嗅ぎ分けられるのに対し、
風下なら数百mまで可能と言われています。
ガレキの上など、足場の悪いところもヒョイヒョイと乗り越えていけれる運動神経と体力、訓練性能からジャーマン・シェパードや、ラブラドール・レトリバーなどが多く活躍していますが、大型犬では入れない隙間に入り込んで捜索できるというメリットから小型犬も災害救助犬になっています。
災害救助犬の能力も大切ですが、ハンドラーの役割も重要です。
風向きや地形などを判断して、犬が安全かつスムーズに仕事ができるようにサポートし、
犬の集中力や体力なども考慮し、捜索活動の区切りをつけるタイミングを測ったり、
犬が迷ってたら、何に迷っているのかを読みとって的確に指示を出さなくてはなりません。
人と犬がお互いの信頼が深くないとできない仕事です。
(災害救助犬の写真がないので、うちの仔がケーキの箱に顔突っ込んでクリームを救出しているところです)
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