愛犬に号令を出して、従う確率ってだいたいどれくらいですか?と質問したときに、
信頼度激熱の「うちは100%だよ」なんてレアな方もいれば、
「うちの仔は50%ぐらいかな」と控えめな方や、
「うちの犬なんてオヤツがあれば100%、オヤツ無かったら0%だよ」なんて冗談半分に答えてくれる方もいるのではないでしょうか?
ちなみに私の場合ですが、「ドッグトレーナーの誇りをかけて100%です!」とお答えしたいのですが・・・、誇りはうんぬん、
ある意味100%指示に従わせていることは間違いありません。
どういうことかというと、
号令を出したら100%従う犬にトレーニングしたということではなく・・・、
トレーナーとして犬の様子を見て、今なら100%号令に従うと確信した時しか号令を出さないから100%の指示率というカラクリです(笑)
これはある人のネタを勝手にパクって使っているんですけど、
みんなで集まっての年明けのあいさつの時に
「私は毎年、新年のおみくじは大吉しか引かないんだよね!」と言って場を盛り上げてくれたのです。
後でネタを明かしを聞くと、「大吉が出るまでおみくじを引き続ける」ということだったんです。
だから私も犬が(その時の環境、興奮具合等で判断して)号令に従える時しか号令を出さないので、
従う率は100%なのです。
それってちょっとセコイんじゃない?と思われたかもしれませんが、これは実はとっても大切なことだったりします。
号令を出したけど犬が従わないからあきらめてしまった。という経験に心当たりはありませんか?もしあるようでしたら、それが号令に従う確率を下げている原因だったりします。
号令を出されても従わない行為を何回か繰り返すうちに、犬は賢いので飼主からの号令を無視してもいいんだと学習してしまいます。そして、その場の空気などを読みながら号令を無視しても大丈夫なところはどんどん無視して従わなくなっていきます。
しかし、私の場合は号令に100%従わせるように仕向けているので、号令を無視することを学習させません。
そうやって、号令は従うものという意識を強くしていくことで、今は周りの環境が気になって号令を聞いてくれなくても、トレーニングを積み重ねていくことで、今できないことがそのうち出来るようになっていたりするのです。
例えば「オイデ」ですが、家では「オイデ」の指示に従うけど、ドッグランで「オイデ」と呼んでも犬が来ない場合。
私はむやみに「オイデ」の指示は出しません。無視されるのが解っているので。
そんな時は、犬を無言で捕まえにいくなり、オモチャ等で私のもとに来るように仕向けたりします。
私が犬を捕まえられる距離まで来たら「オイデ」と言って捕まえてからたくさん褒めます。
ある程度「オイデ」の意識づけが出来ている犬なら、犬が確実に号令に従う距離まで私が近寄っていってから号令を出します。
号令を確実に従わせていくためには、失敗の積み重ねは厳禁です。成功の積み重ねを繰り返していくことが大切です。
号令を一つ出すにしても、(周りの状況と犬の様子を見て)意識して出すことで確実性が出てくるのです。
犬は機械ではなく、感情もあり、個性があります。もっと遊んでいたくて号令に従いたくない時もあります。
号令を教えたからといって、いつでも(どんな場所でも)従うことはないのです。
でも指示を出す側が犬の性格を把握して、工夫することで従う確率を上げていくことは可能です。
結局、何が言いたいかというと、
号令はむやみやたらと出さない(無視されるから)。ここぞという時に出す。
ということを意識して号令を出してもらうと、トレーニングの進みがよくなること間違いなしです!
ぜひ、周りの環境も気にしながら号令を出してみて下さいね。
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