ホールドスチール便利です

トレーニングの基礎訓練の一つに、犬を後ろから抱え込んでオスワリさせる「ホールドスチール」というのがあります。

これのいい点は、

・強制的に座らせることができる→そのうち軽くお尻を押すだけでオスワリする

・マテの練習になる

・犬を落ち着かせる

さらに、ホールドスチールのトレーニングをステップアップさせて実践に活用させていきましょう!



① ホールドスチール基本形
犬を後ろから抱え込んでオスワリさせます。

始めは短い時間(30秒~1分程度)から行います。犬が慣れてきたら5分、10分と時間を長くしていきます。目安として1日数回を1週間続けます。

※逃げられて失敗しないように無理のない範囲で行ってください。何回も逃げられてしまって上手く犬を抑えこめないようでしたら、トレーナーにアドバイスを求めましょう。



② 横の位置でホールドスチール
※②以降はリードを付けて行って下さい。

①の基本形が10分程度安定して維持できるようになったら次の段階に移ります。

ホールドスチールから犬が動かないように手を添えながら横に移動します

犬を横につけました。

ホールドスチールよりかなり拘束力が無くなり、犬にとっては逃げやすくなりました。
その防止のためリードが必要になってきます。


横から見るとこんな感じです。

犬を人の左側につける場合は、右手でリードを持ち、リードは軽くたるむ程度の長さで保ち、左手は犬の腰~お尻辺りに軽く手を添えておきます。

犬がオスワリを崩そうとしたら、リードを真上に引き、お尻に添えていた手に力をこめてオスワリが崩れることを阻止します。

※手の力だけでは抑えきれない場合は、ホールドスチールに戻って確実にオスワリをさせます。
始めのうちは30秒~1分オスワリさせたら解放するを1セットとして、数回繰り返します。待たせている間の掛け声は「マテ」を使うことで、自然とマテを覚えます。
待つことに慣れてきたら1回に待たせる時間も少しずつ長くしていきます。

これも1週間ぐらい続けると安定してきます。


③ 横の位置から少し間を開けてホールドスチール改めオスワリ

犬を横につけた状態で長時間安定して座っていることができたら、今までの密着していた状態から少し距離をとります。この時も犬が逃げようとしたり、オスワリが崩れそうな時は「マテ」と号令を掛けながらリードと手を使って抑えます。

1週間かけて安定してオスワリ・マテが維持できるように練習していきます。



④ 椅子に座ってオスワリ

椅子に座った横でも座って待っていられるように練習します。

椅子に座ってその横でオスワリして落ち着いて待っていられるワンコさんになれば、

ドッグカフェなどのお出かけが安心です。

ちなみに大型犬の場合は、

④の椅子に座って横でオスワリの拘束強化バージョンで、足の間に入れてしまうのもオススメです。

私は動物病院の待合室でこれを実践しています。



実践を想定して地味な基礎トレーニングをコツコツ積み重ねると、普段のトレーニング内容が実践で応用して使えたりします。


無理せず少しづつ進めて下さい。



楽助

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