夏は植物が活発に生育しそれに合わせてノミ・マダニの生息地も拡大するので、被害の声をたくさん聞くようになります。
どこそこの公園に大量発生しているなどの情報があったら避けるようにしましょう。
夏はどうしても半袖、短パン、サンダルなど肌の露出が目立ちますが、草むらに入るようでしたら長ズボンに靴下も履いてマダニの侵入を防ぎましょう。
ノミ・ダニのケアはされていると思いますが、ノミ・ダニが付着しないようにスプレーなどでガードすることをお勧めします。
それでもマダニに刺されてしまったら、自分で取ろうとせず犬も人間も医療機関に行きましょう。無理にはがすと食い込んだマダニのアゴが皮膚に残り、化膿や炎症の原因となります。マダニを自分で除去した場合は、とったマダニを保管しておきましょう。数日後に身体に異常が見られたらすぐに保管したマダニを持って医療機関を受診しましょう。というのも、マダニの被害で特に怖いのは感染症を引き起こすかもしれないからです。
マダニの被害
犬の場合
貧血
マダニが1匹なら吸血される量は微々たるものですが、マダニが大量に付着した場合、貧血で倒れることもあります。犬が草むらに顔から突っ込むので顔面にびっしりマダニを付けて現れたら鳥肌が立つほど見た目がグロイです。
アレルギー性皮膚炎
マダニが吸血するときに吐き出す唾液がアレルゲンとなり、強いかゆみを引き起こします。
皮膚を搔き続けるので、炎症を起こし細菌や真菌などの二次感染がおこりさらにさらに掻き続け、悪循環が続きます。
バベジア症
バベジア原虫が赤血球に寄生して破壊するため、貧血、発熱、食欲不振を起こします。急性の場合は黄疸が現れや衰弱し死に至ることもあります。
重症性血小板減少症候群(SFTS)
2017年頃に犬の発症が初めて確認されました。発症例は少ないですが症状は人と類似しています。発症した犬の血液、糞便、唾液等からウイルスが検出されており、取扱に注意が必要です。
人の場合
重症性血小板減少症候群(SFTS)
ウイルスを保有しているマダニにかまれることにより感染。
6~14日潜伏期間があり、発症すると発熱、下痢や嘔吐、筋肉痛、神経症状などを起こします。致死率は10~30%程度ですが、死亡した例もあるそう。
愛犬が重症性血小板減少症候群(SFTS)に感染後、看病のため唾液等に触れて感染するケースも起っています。
ライム病
スピロヘータという細菌を保有しているマダニにかまれることによる感染症。
10~14日程度経ってからマダニに刺された場所に赤い斑点や丘疹が現れ、徐々に周囲に広がっていくことがあります。発熱、悪寒、倦怠感などインフルエンザのような症状があらわれたら医療機関を受診しましょう。悪化すると死亡したり、治ったとしても数年にわたって皮膚や関節の後遺症が残ることもあるので早期での治療が重要です。
日本紅斑熱
リケッチアの一種である細菌を保有しているマダニにかまれることによる感染症。
2~8日の潜伏期間があり、頭痛、発熱、倦怠感、発疹などの症状を起こし、死亡した例もある。
マダニは日本中の草むらならどこにでも生息しています。活発に活動するのは梅雨時と秋ですが、一年中生息していますので、草むらに入る時は対策を怠らないようにすることが大切です。
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