鼻が利く

犬は鼻がいいと言います。実際に犬の嗅覚は人間の数千倍~一億倍も優れていると言われています。

ちなみに、倍率に幅があるのは得意な匂いと不得意な匂いがあり、生きていく上で必要なにおいなど(食べ物、他の犬のにおいなど)は特化され、どうでもいいもの(花など自分が食べないものなど)は感度が落ちるそうです。


鼻がいいとは

におうかにおわないかという感度の良さと

においの違いを嗅ぎ分ける識別能力の高さの二種類があります。


においは鼻腔空間の上部の嗅上皮の粘膜組織で感知されます。

人間の嗅上皮は3~4㎠(1円玉程度の大きさ)に対して、
犬の嗅上皮は18~150㎠(千円札程度の大きさ)とかなり差があります。

さらにくんくんと空気を強く鼻のなかにとりこむことで、さらに感度がよくなります。


匂いは数十万種類あると言われ、

嗅神経細胞の受容体の数がおおいほど、匂いの識別はより精密になります。
受容体が一番多いのは、アフリカゾウで約2000種類、ネズミやマウスは1100~1200種類、犬は約800種類、人間は400種類です。


犬は匂いを見つける感度も良く、匂いを嗅ぎ分ける能力も高く、鼻がいい要素を両方兼ね備えているのに加え、(訓練された犬は)ハンドラーの指示にしたがって人間を助けてくれる、とってもスーパーなドッグなのです!!


犬の嗅覚を使った犬のお仕事といえば、麻薬探知犬、防疫探知犬、警察犬(犯人の捜索、迷い人の捜索)、災害救助犬があります。

それ以外にも犬の嗅覚を使った仕事があり、一部では試験的や実際に運用しています。

最近ですと、コロナウイルス探知犬です。

罹患した人の呼気や汗に含まれる特有のにおいを察知します。

アメリカ、イギリス、フィンランド等で実用化されています。(被験者の脇に5分程度つけた布で捜させたりしているようです)

がん探知犬は数種類のがんを探知できるそうです。


病気の発見以外にも予知も可能です。

糖尿病やてんかん患者の発作を予知し飼主に知らせるアラート犬がいます。

病気以外にも、豚の代わりにトリュフを探したり、

シロアリ探知犬や、農園で作物を病気にする害虫探知犬なるものも試験的に試されているそうで、犬の嗅覚の使い道はまだまだ可能性に満ちています。



そういえば、がん探知といえば線虫でがん検査ができると聞いてビックリしたのはけっこう最近のことです。

がん探知犬は呼気に含まれるがん特有のにおいを察知するのに対して、線虫は尿中のがんの匂いを好み(?)近づいていくことでがんと判断するんだとか。

ちなみに、嗅覚受容体は犬が800で、線虫は約1200とのこと。


アリやハチやハエも訓練すれば匂いを嗅ぎ分けることが可能で研究されているそうです。

(アリやキイロショウジョウバエはがん探知等、ミツバチは爆発物等で研究されています)


ネズミも嗅覚に優れていて(嗅覚受容体は約1200)地雷除去や結核患者の発見に活躍しています。

地雷除去の英雄ネズミといえばマガワ。

2020年にはイギリスの動物愛護団体から金メダルが授与されました。

2022年に8歳で亡くなりましたが2016年~引退する2021年までに100個以上の地雷や爆発物を発見。

ちなみに、テニスコートほどの範囲を探索するのに人間だと1~4日かかるところをマガワは20分で終わってしまうそうです。


犬の嗅覚がスゴイのは昔から知られていましたが、他の生き物も嗅覚スゴイし、さらに訓練ができて人の助けになるところまで研究が進んでいるのはワクワクしますね。

さらなる発見が出てくることを期待しています。

楽助

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